介護士に求められる医療知識とは

介護職員がチャレンジしたい喀痰吸引研修

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喀痰吸引と研修

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喀痰吸引と研修

喀痰吸引研修は、研修を修了することで介護職員ができるようになる医療行為の一つです。この研修を修了することによって、脳障害や進行性神経疾患などで喀痰吸引が必要な方のサポートができるようになり、介護職員は活躍の場を広げることができます。研修の概要や、研修を修了することのメリットなどを見ていきましょう。

喀痰吸引と研修

喀痰吸引が必要な人

喀痰吸引が必要となるのは、嚥下や呼吸機能が低下し、自力で痰を排泄することが難しい場合です。
脳障害のある方も、喀痰吸引が必要になります。脳卒中や脳血管疾患、あるいは外傷性脳損傷などによって、嚥下機能や呼吸筋のコントロールが失われた場合、喀痰の自然な排泄が困難となり、喀痰吸引が必要になることがあるのです。
次に、気管支喘息などの呼吸器疾患を持つ方も該当します。喘息発作により気道が狭くなり、痰の排泄が困難になることがあります。特に慢性的な呼吸器感染症を併発している場合は痰の量が増え、吸引が必要となることが多いです。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)やパーキンソン病など、進行性神経疾患を持つ方も喀痰吸引が必要になることがあります。これらの疾患では筋力の低下が進行し、呼吸筋や嚥下筋の機能が著しく低下するためです。他には、高齢者や寝たきりの方、気管切開を行っている方も喀痰吸引が必要になることが少なくありません。このような方々にとって、喀痰吸引は命を守るための重要な医療行為です。適切なタイミングでの喀痰吸引が行われることで、呼吸を楽にし、感染症のリスクを抑えることが可能です。

喀痰吸引研修とは

2012年の法改正により、介護職員が特定の医療行為を行えるようになりました。この新しい制度に必要な研修を「喀痰吸引等研修」といいます。この研修を修了し一定の条件を満たした介護職員は、喀痰吸引や経管栄養などの行為を実施することが可能になりました。
喀痰吸引とは、気道にたまった痰や分泌物を専用の機器を使用して取り除く行為です。これまでは医師や看護師しか行うことができませんでしたが、介護現場でのニーズが高まり、この法改正が実施されました。喀痰吸引等研修は、基本研修と実践研修から構成されています。基本研修では座学で専門知識を学び、実践研修では実際の現場での経験を積むことが求められます。

研修を受けるメリット

喀痰吸引研修を修了することには、多くのメリットがあります。喀痰吸引は、医療や介護の現場で非常に重要な技術です。介護職員がこの研修を受けることで、修了前にはカバーできなかった医療行為ができるようになるのです。喀痰吸引に関する専門知識や技術を習得し、実際の業務にすぐに役立てることができます。特に高齢化社会が進む現在、介護や医療の需要はますます高まっています。この技術を持つことで、どこでも即戦力として活躍できるのです。
転職の際にも、喀痰吸引研修は大いに役立ちます。求人市場では、特定のスキルを持つ人材が非常に重宝されています。喀痰吸引研修を修了したことは、一種の資格や経歴として評価されるため、面接や書類選考でのアピールポイントになります。採用担当者に対して自分の技術や専門性をアピールでき、転職の成功率が上がるでしょう。実際に、喀痰吸引のスキルを持つことで求人の範囲が広がり、より多くの選択肢から職場を選ぶことが可能になります。

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